GP & PEOPLE

GPと人

廣瀬 佑輔Yusuke Hirose

Profile

氏名 廣瀬 佑輔
勤務先 昭和大学
専門分野 婦人科腫瘍

臨床と研究と教育のバランス

リクルートと教育について
考えた若手委員活動

入局者が2人という「谷間の世代」で育った私にはリクルートは死活問題でした。そんな中、サマースクールやスプリングフォーラムに参加することで、リクルートについて全国の仲間と情報共有できたのは有意義でした。何より見返りを求めがちなリクルートと無償の愛である教育を分けて考えるようになれたのも全国の仲間と話し合えたからだと思っています。そこでの出会いから、2017年に未来委員会若手委員として参画し、リーダーとして企画運営した第9回スプリングフォーラムでは仲間達と一つの思いを形にできたのは非常に良い経験となりました。

教育者として広い視点を

今後の医療にゲノムやAIの知識は必須です。人を教育し意見する上で自分の幅を広げるため、2018年からは臨床を離れ国立感染症研究所で2年間の基礎研究生活を過ごし、実際にゲノム解析を行いリスボンやシドニーでの国際学会に参加しました。今も基礎研究は自分のライフワークの一つです。また2020年からは臓器認識AIモデルの開発に関わる機会があり、2023年の日本産科婦人科内視鏡学会ではAIモデルに関する発表で学会賞(動画部門)を頂きました。

自分の中での強みを
活かした教育

好きなものや自分の強みを活かせる教育は教育する側・受ける側のどちらにも有益だと思います。私は婦人科腫瘍を専攻しており手術に興味があるため、2019年にGETSという腹腔鏡ハンズオンセミナーに参加し、自分の技術的な学びの他に手術に対する向き合い方や手術教育を学びました。このセミナーから派生したVRやメタバースでのセミナーなど新しいチャレンジも主催させていただきました。何よりもここで得た仲間は手術という分野において同じ志で切磋琢磨し合える存在として今も刺激し合っています。

OSP運営と教育格差の是正

様々な団体やグループでの経験を踏まえて感じたのは教育というのは地域によって差があるということです。今はオンラインで様々な情報を得ることができますが、どこにいけば何を得られるのか、溢れかえった情報の取捨選択をどうすれば良いのかという情報教育は特に地域によって顕著です。OSPの運営陣として参画したのはそういった情報での教育格差のない世の中を作る一助になれたらという思いからです。

産婦人科医学教育者に向けてメッセージ

「情けは人の為ならず」という言葉は教育にも当てはまると思っています。誰かのために教育をしているというよりは教育することで自分も磨き上げられる、という考えでいます。医療における教育や情報はそれによって患者さんに良い影響も悪い影響も与えうるものかと思いますので、常に適切な情報が患者さんに届くよう精一杯頑張っていきましょう。