GP & PEOPLE
GP & PEOPLE

| 氏名 | 磯部 真倫 |
|---|---|
| 所属 | 岐阜大学大学院医学系研究科、岐阜大学医学部附属病院 |
| 専門 | 婦人科腫瘍、婦人科低侵襲手術、医学教育学、医療安全学 |
このたび、教育推進委員会委員長を拝命し、その責任の重さを感じるとともに、日本産科婦人科学会における医学教育のさらなる発展に貢献できる機会をいただいたことを、大変光栄に存じます。私は臨床医として医療の最前線に立ちながら、教育そのものを専門領域として位置づけてきた臨床系教員として、産婦人科の医学教育の発展に取り組んでまいりました。その取り組みが評価され、令和2年度には日本産科婦人科学会教育奨励賞の初代受賞者となり、さらに日本で初めて「教育」を専門とする臨床系教授として岐阜大学産婦人科に着任する機会を得ました。
これまで山形、大阪、新潟、岐阜と、異なる地域·環境において臨床·研究·教育の現場を経験する中で、医学教育が医療の質のみならず、医療を支える組織や人材の将来に大きな影響を与えることを実感してきました。教育を専門的に捉え、体系的に取り組む必要性を感じるようになったことが、私が医学教育に軸足を置くに至った背景です。現在では、産婦人科領域においても、多くの若手医師が医学教育に関心を寄せ、医療の質向上に貢献してくれています。
医学·医療を取り巻く環境は大きく変化しています。産婦人科医には、高度な専門性に加え、患者さん一人ひとりに寄り添う姿勢、医療チームの中で協働する力、そして社会の要請に応え続ける柔軟性が、これまで以上に求められています。このような時代において、医学教育は経験や慣習に委ねるものではなく、理論と実践に基づき、継続的に改善されるべき専門的な営みであると考えています。
教育推進委員会の主たる役割は、教育に携わるすべての教職員が、教育を自らの重要な専門的実践として捉え、その質を高め続けられる環境を整えることにあります。具体的には、教育に対する意識と姿勢を育む教育マインドの向上、教育実践を省察し改善へとつなげるFaculty Development(FD)の推進、教育を学術的に発展させる医学教育研究の支援と促進、そして将来を担う教育者の育成を、委員会の重要な柱として位置づけています。
本委員会が目指すのは、限られた一部の教員だけが教育を担う体制ではなく、教育に関わるすべての医師·医療者が互いに学び合い、教育の質を高めていく文化を学会全体に根づかせることです。教育の成果は短期間で目に見える形になりにくいものの、確実に人を育て、組織を形づくり、やがて医療の質として社会に還元されていきます。
医学教育は、医療の未来を支える基盤であり、同時に私たち医療者自身の専門性と向き合い続ける営みでもあります。本委員会が、教育に携わる皆様にとって実践と省察を支える場となるよう、委員の皆様と連携しながら活動してまいります。
日本産科婦人科学会の医学教育が、学生·研修医にとって実りある学びの場であるとともに、産婦人科医療を担うすべての医療者にとって成長を実感できるものとなるよう、会員の皆様のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。