GP & PEOPLE

GPと人

品川 真奈花Manaka Shinagawa

Profile

氏名 品川 真奈花
勤務先 信州大学
専門分野 婦人科腫瘍

大切な人にギフトを贈るように教育を考える

臨床研修施設での恩師との出会い

医師として歩み始めた最初の2年間を、長野県飯田市立病院で過ごしました。恩師の総合内科部長、臨床研修センター長の白籏久美子先生との出会いが、私の医学教育活動の原点です。先生は、「疾患ではなく人を診ることができる医師」を育てることを目標に、研修医教育に取り組まれています。献身的な姿勢で医師・看護師を問わず院内に多くの教育仲間を持ち、厳しい指導も愛情故と受け止めることができるよう、普段の研修医とのコミュニケーションも大切にする姿に惹かれました。教育に取り組む中で、時に心が折れるような挫折や無念を感じる瞬間があります。私が後輩を指導する中での悩みを恩師に相談した際には、「私達は人の命と向き合うプロである。心が折れてもやるしかない。」と力強い言葉を頂き、教育に取り組む覚悟を決めることが出来ました。

産婦人科サマースクールへの参加

2018年8月18、19日に第12回産婦人科サマースクールにチューターとして初めて参加しました。医学生や研修医を対象に産婦人科の魅力を伝えることがコンセプトの本セミナーですが、様々なシミュレーション実習が盛り込まれ、教育という観点でも「誰に、どのような方法と言葉で、何を目標に指導するのか」について学ぶ機会となりました。参加者の表情が何よりのフィードバックであり、終了時に「将来、皆で産婦人科医師として働こう!」と参加者200名が笑顔で一斉に手を挙げてくれた姿は非常に心を打ちました。また、教育に取り組む各地の先生方に出会えたことも幸運でした。6年を経た今でも、「あの夏にチューター一緒にやりましたね!」などと話す機会があり、こうしたご縁が自身のモチベーションになっています。

高校生へのメッセージ

自身にとって新たな挑戦となったのは、2020年10月 京都府立桃山高等学校の1年生に向けた講演でした。医学生や研修医と異なり、自分の進路が未確定の生徒さん達がどのような話を求めているのか、予めニーズ調査を行いました。また、10代ならではの感受性においては、聞いた言葉や目にしたものがその後の人生に影響することもあり、入念に伝え方を練りました。最終的には、「生まれること、生きること」と題し、産婦人科医師の立場から生徒さん一人一人の命の尊さと、人生は有限である故に日々多くの感動、感謝、挑戦をして欲しいとお伝えしました。コロナ渦の最中でオンラインでの講演となりましたが、終了後アンケートでは温かいフィードバックを頂くことができました。今後も中高生を対象とした活動を行う予定です。

産婦人科医学教育者に向けたメッセージ

現在、日本産科婦人科学会 教育委員会 医学教育活性化委員会委員として活動をさせて頂いており、機会を与えて頂いたことにこの場をお借りして感謝申し上げます。医学教育について委員会の先生方から多くを勉強させていただく日々です。自身は、指導者も学習者も、それぞれの貴重な時間を使う限りは双方にとって有意義な時間にすべきと考えています。大切な人にギフトを贈るように、相手の背景や求めることを想像し、それに沿った教育計画をしています。時には、ギフトが上手く届かないことももちろんありますが、その際には内省や仲間からのアドバイスを元に新たなギフトを考え、こうしたプロセスが自身は大好きなのだと思います。是非、医学教育に携わる全国の多くの先生方と交流をさせて頂きたいです!